Nifty Corners、再来

もしや3月というのはそういう時期なんだろうか。界隈でちょうど一年前にアレな議論を巻き起こした*1あいつが、?Bに帰ってきた。そう、小粋でクールな凄い奴、あいつの名前は――Nifty Corners
とりあえず、前回の議論は:

にまとめられているので繰り返すまでもないだろうけれど、やはり「クライアントサイドでの実行とはいえ、角を丸くするためだけにDOMツリーに無意味な要素を追加しまくるなんて気持ち悪い!」の一言に尽きる。「validなら良いだと? HTMLの理念を何と心得るか!」と叫びたくもなる。しかし、スクリプトを使ってメンテナンス性やポータビリティを確保しているあたりは長所であり、実際、一年前にもそれほど一方的に否定されていたわけではなかった。角丸デザインを発注されたWebデザイナの選べる手段が他に「画像を使う」「テーブルアート」くらいしかない以上、JavaScriptが無効になっていても単に角が丸くならないだけで済むNifty Cornersは割とスマートな妥協点だという点は認めざるを得ない。
問題は、今回の発端となった記事である:

が上のような混沌とした状況を完全に無視して角丸のためには画像も一切使っておらず、色指定も可能なので便利ですねとひたすら無邪気にこのテクニックを紹介してしまっている点だ。何も「HTMLの理念が――」などと書いてほしいわけではない。そういうスタンスのブログではないだろうから。ただ、CSSのborder-radiusの存在にも触れないというのはどうか。単に現在はブラウザが対応していないから際限なく議論と対策が湧き出しているだけで、border-radiusが最終的な解決になるという点では原理主義者もデザイン主義者も同様なのだ。カジュアルユーザに影響を与え得る記事を書いているという自覚があるのなら、「様々な角丸テクニックは過渡期的な手法にすぎない」という注意書きくらいは付記してほしい。それとも、角丸を求める人々にとってborder-radiusのあれこれなどは既に自明すぎて書くまでもないことなのだろうか。
とまれ、結論としては:

を使ってみてね! ということです。borderやbackground-imageも角丸にできるよ!